海外送金って高いよね。手続きも面倒だし。通貨の両替も気軽にできて、お得な方法はないかなあ
わかります! こうした悩みを解決するにはイギリス発の電子マネーサービス「Wise(ワイズ)」がぴったり。イギリス在住のわが家も導入したので説明しますね
まずは、サイト運営者「あみ」の紹介を簡単に
✅海外生活 約30年。イギリスなどに在住
✅元英文記者。外務省担当も
✅TOEIC満点、J-Shine資格あり
✅子ども2人は南半球生まれ
✅0歳~社会人の英語講師経験
海外送金や両替、いろんな通貨での買いものを簡単かつお得に行いたいかたは、いちど「Wise」の利用を検討してみてください。
会員登録から日本円のイギリスへの送金確認まで、わずか数時間でできてしまいました! 日本にいながらにしてイギリスやオーストラリアなどに口座情報を持つこともできるので、これから留学や赴任する人にとっては心強いですね
会員登録費用は無料。年会費もありません。
わが家みたいに、とりあえずアカウントをつくっていろいろ試してみるのも手ですね!
海外在住者からみた「Wise」のメリットは?
イギリス(海外)在住者からみた「Wise」のメリットを列挙しますね。
会員登録をして実際にためしたり、公式サイトでリサーチしたりしましたので、順番に説明しますね
日本にいながら米ドル、ユーロ圏やポンド、豪ドルの口座情報がもてる
「Wise」の「マルチカレンシー口座」(複数通貨の口座の意味)をつかえば、米ドルやユーロ圏、ポンド、カナダドル、豪ドル、NZドル、シンガポール・ドルなどの主要通貨の銀行口座情報を日本に居ながらにして入手することができます。
アカウント登録前に「Wise」のリサーチをしていて、海外に住む身として最も有意義だなと感じたのはこの点です。
なぜなら、イギリスに引っ越した当初、現地で銀行口座をつくるのに苦労したからです。
イギリスでは、引っ越し後に「新居に届いた公共料金の明細書」といった住所証明がないと大手銀行で銀行口座が開設できないんですよね
赴任してから引っ越し先を探して新居を決め、実際に入居してから最初の公共料金の明細書が届くまでは何週間もかかります。そこから銀行の担当者にアポをとって支店で面接して、ようやく開設…となります。銀行の担当者によって求められる書類がかわってくる場合もありまして、うちも口座をつくるまでに苦労しました!
事前に現地通貨の口座情報を入手することができれば、日本にいるうちに日本から現金を送金したり、現地の勤務先の口座から現金を振り込んでもらったりすることができます。
「Wise」のデビットカードも日本で入手できますので、留学や赴任先の空港に降り立った瞬間から、デビットカードで現地通貨の決済ができてしまいます。
これから説明しますが、会員登録やアカウント維持費は無料で、当初かかるのはデビットカードの発行料のみ。その都度かかる両替や送金手数料も多くの金融機関よりお得ですので、試してみる価値はありますよ!
会員登録、アカウント維持費は無料
会員を登録して、アカウント維持するだけなら会費は無料です。
デビットカードを使いたい場合はカード発行料(発行国によって価格はさまざま)が別途かかります。ただ、海外送金をするだけでしたらカードは不要です
海外送金する場合は、もちろん送金手数料は別途かかりますけどね。年会費はありません
公式サイトにも、アカウント登録は無料とあります。ためしに、まずは無料登録を!
海外送金が完了するまでの流れ
1.無料でアカウントを登録する
無料でアプリもしくはオンラインで登録する。必要なものはメールアドレスもしくはGoogleやFacebookのアカウントです。
(引用)公式サイトより
日本円を含め、50以上の通貨が保有できる
アカウントを持つと、50以上の通貨を保有することができてしまいます。
日本円や米ドルなどの主要通貨でアカウントに現金を入金し、それぞれの通貨にアカウント内で両替をするかたちになります
これから説明しますが、両替はパソコンやアプリ上で瞬時にできてしまいますし、デビットカードを使えば世界各地でお買い物ができます。
各国でデビットカードが使える(発行料が必要)
デビットカードは、日本を含むこれらの国に住んでいる方なら発行することが可能です。
発行するには手数料がかかります。国によって価格は異なりますので、こちらで確認してみてください。「次の居住者向け」と書かれたところを、お住いの国に変更してみてください!
申し込み方法はこちらになります。
そのうえで
【事前に両替して訪問先の通貨を用意した場合】
…手数料がかからずに現地で自由にカードを使えます
【事前に両替をしていなかった場合でも】
…決済時に手持ちの通貨からお得なレートで現地通貨に両替し、スムーズに決済してくれます!
カード決済での注意点!
ひとつ注意があります
訪問先の国でカードを使うとき、「現地の通貨」と「現地通貨とは別の通貨」の2つから決済通貨を選ぶよう販売側から求められる場合があります
その場合は必ず「現地の通貨」を選んでください
なぜなら、販売側に有利なレートで「別の通貨」に両替されてしまう恐れがあるためです
たとえば日本からイギリスに旅行した場合、「円」と「ポンド」を提示されたら、「現地の通貨であるポンド」、つまり「現地通貨のポンドで現地で普通に売られている一般価格」を選ぶということですね
そうすることで、アカウントにポンドの残高があるならポンドでそのまま決済され、ポンドの残高がないならアカウント内に残高のある通貨からWiseの適正レートでポンドに両替されて決済されます。
「円」を選んでしまうと、「販売側の都合による不利なレートでポンドから円に変換された日本円価格」で支払うことになりかねませんので、お気をつけください!
アカウント内で両替ができる
アカウント内で、50以上の通貨に両替することができます。
しかも手続きはパソコンやアプリ上で数秒もあればできてしまいます!
両替をするとき「手数料なし」をうたう両替所や両替サービスがありますが、「両替手続きの手数料」はなくても、わたしたちに不利な両替レートを使うことで「事実上の手数料」「隠れた手数料」を加算されてしまっていることって、わたしたちが知らないだけでよくあるんでしょうね…
Wiseが使っているのは「ミッドマーケットレート」と呼ばれるものです。
よく銀行のサイトやアプリで次のような為替レートをみたことがありませんか?
(画像出典)新生銀行のアプリ より
ミッドマーケットレートというのは、この真ん中の「仲値」のようなイメージですね。
Googleで為替レートを確認したときに表示されるレートも「仲値」に近いです。
実際に「Wise」で両替してみたら、たしかに新生銀行の仲値とほぼ同じレートが使われていました!
既存の銀行だと右の「買付レート」か左の「売却レート」が使われることが大半ですので、「仲値レート」との差が「事実上の手数料」となって引かれてしまっているわけですね。
「Wise」のお得さがわかります。
「これから両替をするとき」には、次の写真のように、手数料とレートを事前確認できるので安心です。気になる方は、ほかの銀行のレートや手数料と比べることもできます
(画像出典)「Wise」のアプリ より
アカウント内で海外送金ができる
アカウント内にある50以上の通貨を使って80以上の国に海外送金することができます。
しかも手続きはパソコンやアプリ上で数秒もあればできてしまいます!
ご心配なかたは、ご自身でほかの銀行と送金後の受取金額を比べてみてはいかがでしょう。
「Wise」の公式サイトでは手数料や両替レート、最終的な受取金額を主な銀行とこのような感じで比べています
【日本から送金する場合】
(画像出典)「Wise」の公式サイト より
【イギリスから送金する場合】
(画像出典)「Wise」の公式サイト より
日本から海外送金する手順
ちなみに、日本から送金する場合は基本的に次のような手順となります。
試しにやってみたところ、「Wise」指定口座に振り込んでから入金確認までに4~5時間かかりましたが、その後の送金手続きは慣れれば1分以内でできそうです!
「Wise」指定の三菱UFJ銀行の口座に銀行振込をする場合は手数料はかかりません。
「Wise」側ではなく、振込元の銀行側の方で振込手数料がかかることはありえます
また、銀行振込でなく、デビットカードからも入金できますが、若干の手数料がかかります(入金をする前に金額が表示されます)。
各国でATMの現金引き出しができる
アカウント内に残高があれば、デビットカードを使って世界中のATMから現金を引き出すことができます。
一定の上限までは手数料もかかりません。
また、アカウント内に引き出したい通貨の残高がない場合は、手持ちの通貨から両替することになります。
その場合は両替の手数料がかかります。
ダイレクトデビットが利用できる
ダイレクトデビット(Direct Debit)というのは、支払いの自動引き落としのことです。
クレジットカードの引き落とし口座も、ダイレクトデビットの一種ですね
利用できる通貨は、米ドルやユーロ、ポンドなど一部の主要通貨だけに限られます。
これらの通貨は、「Wise」のアカウント内で口座情報を入手することのできる通貨で、こちらの公式サイトで確認できます。
対象となる通貨は今後も増えていきそうですね
問い合わせ対応が迅速
アカウントを登録した後、いくつか疑問があったので何度か問い合わせを試みました。
いずれも対応は迅速で助かりました!
利用した方法は次の2つ。
お問い合わせはこちらから可能です。
メール
メールは日本語で利用しました。
公式サイトには「回答までにかかる時間 1営業日」とあります。
イギリスから何度か日本語で問い合わせしましたが、たしかに連絡した日の翌日までには回答が届きました
チャット
チャットは英語で利用しました。
いくつかの言語を選べます。
時間帯によって利用できる言語、利用できない言語があります。チャットが全く利用できない時間帯もあるようです
それぞれの言語に対応できる担当者が準備できている場合のみ利用できるようですね。なんどか訪れましたが、英語が利用できる時間帯が最も多いようです
チャットだと疑問がその場ですぐに解決するので、とても助かります。
チャット相手の担当者にお願いすれば、会話内容の履歴をチャット後にメールで送ってくれます。
日本でサービスを本格化させた当初はチャットでの日本語対応は行われていませんでしたが、対応可能な言語はきっと今後も増えていくことでしょう!
みなさまが「問い合わせ」を利用する時間帯によっても対応言語が異なりますので、公式サイトの「問い合わせページ」で確認してみてください!
海外在住者からみた「Wise」のデメリットは?
イギリス(海外)在住者からみた「Wise」のデメリットを列挙しますね。
「デメリット」というとネガティブなイメージですが、なんといいますか、気をつけるべき、知っておくべき点ということです!
カード発行料がかかる
会員登録やアカウントの維持には料金はかからない一方、つまり年会費は無料であるものの、デビットカードを発行する場合には手数料がかかります。
手数料はカードを発行する国によって異なりますので、公式サイトでご確認ください
ただ単に海外送金をするだけでしたらカードは不要です。
Wiseから国内の銀行口座への送金に手数料がかかる
「Wise」のアカウントから、「同じ国内」かつ「同じ通貨」で銀行送金(口座振り込み)する場合に、手数料がかかります。
日本国外に在住する身として「Wise」は便利なことだらけなので、「もう銀行で口座をつくる必要がまったくないのではないか」とすら感じていました。
ただ、国内での銀行送金に手数料がかかるという点は、やはり無視するわけにはいきません。
たとえば学校のアフタースクール代とか、サマーキャンプ代とか、現金で銀行振込しなければならない機会はやはりあります。そのつど手数料をとられたら「ちりも積もれば」となってしまいますものね
手数料は高くはないものの、こちらの公式サイトで確認できますので、気になる方はチェックしてみてください。
少なくとも国内の銀行間の送金(振り込み)には手数料がかからない場合が多いですからね
銀行ではないので利子がつかない。ローンもできない
「Wise」はフィンテック企業といいますか、電子マネーサービス企業であって、金融機関の銀行ではありません。
この点からも、基本的には銀行口座にある程度の現金を預金して利息を受け取りつつ、外国通貨への両替が必要な場合に、必要な額を「Wise」を通じて使うというのが最も効果的です。
銀行ではないので預金保護の対象外
こちらも重要な点です。
「Wise」は銀行ではありませんので、日本でいうところの預金保護の対象外です
もちろん、金融機関でないからといって、わたしたちの資金を粗末に扱うということはしていません。
「Wise」は保有資金(私たちが預けた資金)の安全性について、次のように説明しています。
債務超過にならないよう努力する、とは書いている一方、最悪の場合は預けた資金が全額もどらない可能性があることは認めています。
これからの時代、「Wise」のようなフィンテック企業は成長こそすれ、破綻するようなことはあまり想像できませんが、保証がないというのはやはり心配ですよね
全財産を「Wise」に預けてしまうのは、リスクが高すぎるのかなという気が、個人的にはしますね
まとめ
この記事では、海外送金や通貨の両替、海外でのショッピングに便利な「Wise」の良しあしをまとめました。
日本にいながら主要通貨の入金口座をもてるというのは、海外赴任や留学を控えた人にとっては特に有用なサービス。
登録は無料でカードの発行手数料しかかかりませんので、ぜひ試してみてください!
「まちがい」や「更新もれ」に気づいたら?
記事の中で「まちがい」や「更新もれ」に気づかれましたら、ぜひご連絡ください。
ご指摘やご質問、ご要望は、すぐ下の方にある「コメント」欄に記入していただけましたら、とてもうれしいです。
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